実務者研修とは

介護の世界で注目されている実務者研修とは、より質の高い介護サービスを提供するために、 実践的な知識と技術の習得を目的とする資格のことです。 実務者研修は、介護初心者向けの介護職員初任者研修と呼ばれる資格からランクアップした内容です。介護の専門家として働き続けるために取っておきたい資格の1つです。

研修後と研修前

研修前に準備しておきたいこととは

実務者研修を受ける前には、様々なことを準備する必要があります。まずはスクール選びですが、受講料や開講時間など、自分の都合に合ったところを選ぶようにします。また、保有している資格によっては必須の受講科目が異なってきます。そのため、研修前に自分が保有している資格をチェックしておくと良いです。

研修を受けた後は実地研修が必要です

実務者研修では様々なことを学びます。そのため、研修後は介護に関する知識や技術が身についているはずです。ところで、実務者研修ではたん吸引や経管栄養について学ぶことができますが、研修を修了しただけでは実際に処置することができません。そこで実地研修を受けることで、実際の処置が可能となるのです。

研修の内容

所有している資格によって受講科目は異なりますが、無資格であれば20科目のカリキュラム(受講時間は450時間)を受講しなければなりません。受講内容は「介護」だけでなく、「こころとからだのしくみ」や「医療的ケア」などがあります。また、医療的ケアは演習も必須です。

実務者研修を受ける前に疑問を解消

男女

実務者研修と初任者研修との違いは?

実務者研修を修了すれば介護福祉士試験の受験資格が得られますが、初任者研修では得ることができません。

実務者研修と初任者研修との共通点は?

受講科目のうち9科目が共通します。また、両方とも国家資格ではありません。

受講費用はどれくらい必要ですか?

受講料は保有している資格と、受講するスクールによって異なります。無資格の場合、20万円前後が相場です。

受講期間はどのくらいかかりますか?

スクールのカリキュラムによって差がありますが、最短だと1カ月程度で取得できます。

働きながらでも受講することは可能ですか?

各スクールでは、受講者のライフスタイルに合わせて、様々なコースが設定されています。そのため、働きながらでも受講することは可能です。

実務者研修を受ける前に知っておきたいこととは

室内

研修で得られるメリット

実務者研修を修了することで、訪問介護事業所のサービス提供責任者になることができます。サービス提供責任者は、訪問介護事業所では必須のポジションです。キャリアアップできるだけでなく、収入アップにもつながってきます。また、実務者研修を修了すれば、介護に関する知識があるとみなされるので、施設から期待をもって雇用されやすくなります。

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研修を受ければレベルもアップする

実務者研修を受けることで、たん吸引や経管栄養の知識を学べます。これは原則、医師や看護師しか認められていなかった行為です。医療的なケアを行えるようになれば、それだけ仕事の幅が広がってきます。また、実務者研修を受ければ、客観的な視点から介護サービスを見直すことが可能です。介護サービスについてより深く考えるきっかけになり、介護の専門家としてレベルアップできます。